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「低温」と「寒さ」は違う


「低温は万病のもと」というのが、この頃の私のキャッチフレーズです。
これが、「寒さ」ではないことにぜひご注意ください。
「寒さ」というのは体が低温にさらされたことを心が認識した状態で、
「低温」というのはただ単に体が低い温度にさらされた状態です。
人は普通、寒いと思ったら暖房をつけたり、暖かい部屋に移動したり、
服を着たり、寒さに何らかの対抗措置を取ります。
寒いと思いながらそのままで暮らしている人はあまりいないのです。
ですから「寒さ」が人の健康に影響を与えるというのは、ないのでは
ないかと思います。
しかし、「寒さ」を意識せず、無意識に「低温」にさらされている
ことはよくあります。仕事や本に夢中になり、気がついたら日も暮れ
て部屋が非常に低温になっていたといったことがあります。
あるいは、酔って帰って来てそのままリビングで寝てしまったという
状況もあります。完全に低温で体も冷え切っているわけですが、寒い
という認識かありません。
こういった低温状態に体をさらすことで健康にかなり影響を与える
ということが、いろいろ分かってきています。
例えばイギリスの調査で、非常に寒い日が来ると3日後から病院に
来る患者が増えるということが報告されています。低温による症状は
大体すくには出ず、3日後くらいがちょうど病院に行くころです。
そして、その傾向は1週間続くそうです。
同様の結果が10年以上前ヨーロッパ各国においても出ています。
冬季死亡率の増加原因を経済性・生活習慣・教育程度まで含む
いろいろな指標で分析しましたが、原因として最も高いのが断熱である
という結果が出ています。
私は今、様々な仮説から、なぜ低温で人は健康を害するのかという
ことについて、いろいろなモデルを作り、それぞれ検証しようとして
います。大学の中で医学部や薬学部の先生方と研究会を作り、情報を
交換しながらやっていて、益々情報が増えてきますが、全て低温は
決して体に良いものではないと示しています。

近畿大学 建築学部長 教授・博士(工学) 岩前 篤 教授
記念講演より引用致します。

 

 

 

 

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